公開講演会(高知)
「東日本大震災を契機とする災害対策の新たな考え方」

  

 当学会では,平成6年度から市民の方を対象とした公開講演会・シンポジウムの開催に取り組んでいます。この講演会・シンポジウムは,空気調和・給排水衛生設備の中から生活に身近なテーマを取り上げて市民の方とともに考える企画や,開催地の特徴ある話題を提供することを目的としています。 この度,30回目として,標記テーマの公開講演会を企画いたしました。
 東日本大震災は未曽有の津波災害をもたらしました。それ以前の災害復旧においては、経験した最大の災害に対応するという考え方がとられてきました。
 しかし、東日本大震災からの復旧・復興に際しては費用のみならず日常生活や生態系等を総合的に勘案し、堤防等によって浸水を防ぐのは、最大よりもずっと小さな災害(レベル1津波)を対象とすることにし、最大(レベル2津波)に対しては、避難と中心として人命を守るとともに、生活や産業に対する被害を最小化するという考え方になりました。
 この方針で、東北地方の復旧・復興が行われるとともに、近い将来起こると懸念されている南海トラフ地震津波に対してもこの考え方で防災システムの構築が進んでおります。さらに、2年前の2015年には水防法が改正され、高潮、河川洪水、内水氾濫に対してもレベル2ハザードの考え方が採用されています。
 本講演では、このような防災システムの考え方の変化に関して、高知県での津波対策を含めて、その動きに関わった視点から具体的に説明いたします。

 
主  催 公益社団法人 空気調和・衛生工学会
日  時 9月13日(水)16:00~17:30(受付開始15:30)
会  場 高知工科大学 教育研究棟C 1階C101教室
定  員 200名
参 加 費 無料(先着順)
申込方法 当日,直接会場にお越しください。
(事前の申込みは必要ありません)
講  師 磯部 雅彦 氏(高知工科大学学長)

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