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3.デシカント空認の空気線図上の動き 図-3にデシ力ント空調機の内部構造の概念図を示す。 一般的なデシカント空調機は@排気ファン、Aヒータ、 B・Cフィル夕、D除湿ロータ、E熱交換ロータ、F冷却 コイル、G給気ファンで構成されている。写真-1に外形 写真を、写真-2に内部構造(除湿ロータ部)を示す。図-4 は、デシカント空調での空気の状態変化の様子を空気線図 上に示したものである。 外気(OA)と室内からの還気(RA)の混合空気は、C フィル夕で除じんした後、D除湿ロータで除湿し、高温低 湿度の空気〔給気(SA)1:48℃(DB)、10%(RH)程度〕にな る。この空気は、E熱交換ロータで室内排気(EA)と熱交 換し、中温低湿の空気〔給気(SA)2:35℃(DB)、20% (RH)程度〕となる。その後、F冷却コイルで冷却し、室内 へ給気する。 室内からの排気(EA)は、Bフィル夕で除じんし、E除 湿ロータ通過後の高温の外気と熱交換し、中温中湿度の空 気となる。Aヒータで加熱され高温となった排気は、D除 湿ロータを通過するときに除湿剤を再生する。この後、@ 排気ファンにて屋外へ排気する。 冷却コイルを使わずに水噴霧にて冷却(熱水分比傾斜と 平行な状態変化)する場合の状態変化を図-5に示す。この 場合は、冷凍機が不要となる。 コージェネレーション(CGS)などからの温排熱を利用す る場合には、AヒータとE熱交換ロー夕の間に加熱コイル を設置し、ヒータの燃料消費量を削減する。
デシカント空調は、高温低湿の給気を行えることから、 冷凍ショーケースから漏れ出す冷気によって床面に沿って つくられるコールドエイルを解消するための空調システム として、ショッピングセンターでの採用事例が増えてい る。 4.1コールドエイルの問題点 ショッピングセンターで買物をしているときに、冷凍 ケース前の環境をどう感じているか、筆者が知人とその家 族に対して行ったプライベートなアンケート調査の結果、 その一部を参考までに紹介する。サンプル数は、26名で ある(10〜50歳代、男13名、女13名)。 図-6より、約35%の人がショーケース前の環境を非常 に寒いと感じていることがわかる。また、やや寒いと感じ ている人を加えると、約92%が不快感を感じていること になる。寒さを感じている人のなかには、同伴している小 さな子どもに直接冷気が当たることを心配しているという 意見もあった。 図-7では、腕や手に寒さを感じている人が52%を占め ている。腕や手が体の他の部分よりも多く露出しているた めであろう。足や足元が寒いと感じる人も約22%いる。 これは、スカートやズボンの裾部分への冷気の侵入が影響 していると考えられる。その他、全身が寒いという意見も あった。 図-8では、約39%の人が商品をじっくり選ぶことがで きないと答えている。商品およびショーケースガラスに対 する結露を問題としている意見もあった。 図-9より、41%の人がショーケース前の環境改善を要 求していることがわかる。
図-10、11に、一般にショッピングセンターで採用され ているヒートポンプ空調方式の系統図と気流分布概念図を 示す。 室内の冷房は、室内機からの冷風により行う。ショー ケース内冷気は、ショーケースから通路へと下降してい く。それらの冷気の影響でケース付近の空気状態は、15℃ (DB)、70%(RH)程度となり、買い物客にとって、非常に 不快な環境になっている。 一力、デシ力ント空調の系統図と気流分布概念図を図- 12、13に示す。 デシカント空調では、中温低湿空気をショーケースの下 部から吹き世すことで、ショーケース付近の寒さを緩和し ている。ショーケース下部から吹き出された中温低湿空気 は・浮力によってショーケース近傍を上昇し、ショーケー スから漏れ出た冷気と十分に混合するので、寒さを防ぐ効 果も高く、快適な環境をつくることができる。このときの 空気状態は、28℃(DB)、40%(RH)程度となる。乾球温度 は高めであるが、相対湿度が低いため快適感が向上する。 また、ショーケース周囲の湿度が下がるため、ショー ケースコイルへ霜がつき難くなる効果もある。デフロスト (霜取り)運転の頻度が減り、この点でも省エネルギーに貢 献できる。実際に施工現場の試運転調整時に、デシ力ント 空調機の運転を停止してみたところ、直後にデフロスト運 転が始まり、冷凍ショーケースのガラス面にくもりが生じ てしまうことを確認できた。
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