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インバータと高調波(6) 高調波障害の事例と対策(その2) 竹谷是幸 中立電機(株) |
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| キーワード: |
高調波(Harmonics),コンデンサ(Capacitor),アクティブフィル夕(Active Filter)
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1.負荷からの高調波電流による電源電圧のひずみとガイドラインの精神
これまで、高調波電流の発生源となる種々の負荷設備と高調波電流の発生の仕方について 述べてきた。図-1に示すように、配電網には高調波電流の発生源(定電流電源)となる 多くの負荷が接続され、負荷から配電網へ向かって高調波電流を流し込んでいる。 読者は、これまで電流は電源から負荷へ向かって流れるものと常に考えてきたと思うが、 高調波問題を考える場合には、高調波電流が負荷から電源へ向かって流れると考える 発想の転換が必要である。
高調波問題を検討する場合、配電網には基本波電圧に加えて高調波定電圧源が存在し、 一方負荷側には多数の高調波定電流源が存在すると考えると、一見複雑な高調波現象についても 明解な理解が得られることが多い。 さて、配電網に存在する高調波電圧は、これに接続される負荷に対して さまざまな障害を及ぼす。すなわち、変圧器、電動機、コンデンサ、リアクトルなどの 電力機器の過熱、寿命低下、焼損や開閉器、制御器、計測器の誤動作などである 〔本講座第5回"高調波障害の事例とその対策(その1)"、空気調和・衛生工学、 75‐4(平13‐4)、参照〕。 このような高調波問題を解決するために、通商産業省(現経済産業省)資源エネルギー庁 公益事業部は平成6年9月"高圧または特別高圧で受電する需要家の高調波抑制対策ガイドライン"を 発布した。 このガイドラインは、電力利用基盤強化懇談会において、系統の総合電圧ひずみ率と 高調波障害発生の関係を考慮して提言された"高調波環境月標しベル"(6.6kV配電系統で5%、 特別高圧系統で3%)を維持するよう、高調波の発生者である需要家が高調波電流の流出を 抑制するための対策を行う際の技術要件を定めたもので、需要家から系統に流出する 高調波電流の許容される上限値は、高調波の次数ごとに表-1(ガイドラインの表1)に 示す需要家の契約電力1kWあたりの高調波流出電流の上限値に当該需要家の 契約電力(kWを単位とする)を乗じた値としている。
表-1(ガイドライン表1)は、力率1として計算した基本波電流に対する百分率で表現すると、 表-3のようになる。
ここで注意しなければならないのは、このガイドラインの高調波流出電流の上限値は、 あくまで計算によるものであって、測定によるものではないということである。 例えば、需要家と配電網の接続点で高調波流出電流を測定した場合、 測定結果は需要家からの流出高調波電流と配電網に存在する高調波電圧により、 需要家構内へ流入する高調波電流のベクトル和になるが、ガイドラインでは需要家からの 流出電流のみを問題にしている。 |
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