〔解説〕特集/排水設備の現状と課題
"排水設備の現状と課題"特集にあたって
坂上恭助

空気調和・衛生工学 75-3(平成13-3) pp.173〜177

排水設備は、給水や給湯と比べて縁の下の力持ちのような存在であるが、これがダウンすると、水使用はすべて停止せざるをえなくなる。そのシステムは比較的簡単な構成をなし、伝統的な経験則を主とする体系が継続されている。しかし、要素技術の進展や社会情勢の変化から、新しい技術がいくつか開発あるいは適用されてきている。
本報では、排水設備の変遷と特性を概観したうえで、それらの革新・進展技術の動向と展望について考察する。

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〔解説〕特集/排水設備の現状と課題
排水設備における関連基準・規格の動向
鎌田元康・大塚雅之

空気調和・衛生工学 75‐3(平成13‐3)pp.179〜186

1950(昭和25)年に制定された建築基準法は、いわゆる性能規定化を一つの柱として、1998(平成10)年に大幅改正された。1.では、給排水衛生設備、特に排水(通気)設備に的を絞り、建築基準法においての扱いの変遷の概要を示すとともに、新しい技術に対応するために設けられていた、改正前の建築基準法第38条に基づく建設(現国土交通)大臣の認定件数、認定内容の推移について述べている。
また、最近、HASS 206‐2000給排水衛生設備規準・同解説、新たにHASS 218集合住宅の排水立て管システムの排水能力試験法も新制定され、排水設備に関連した規準の拡充と性能試験法の整備が図られた。2.では、両者の要点とその関連性に触れつつ、今後の排水通気設備関連規格の課題と展望について述べる。

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〔解説〕特集/排水設備の現状と課題
排水技術の動向(1)SI住宅の排水システム
下田邦雄・小寺定典

空気調和・衛生工学 75‐3(平成13‐3)pp.187〜197

都市基盤整備公団においては、インフィル部分について、民間企業との共同試作を実施し、実用化の研究も行っている。現在はモデルプロジェクトへの一部導入の段階に入っており、その普及に向けて着実に前進している状況にある。本稿では、KSI住宅の建設コスト低減に向けた住戸内排水設備の技術開発を述べる。
都市基盤整備公団では、1999年9月に"超節水型6l大便器の開発"(以下、"6l大便器"という)について、記者発表をした。公団住宅では、これまで9lの洗浄水量の大便器を採用してきたが、2年の試行期間を終えて、2001年4月より本格的な採用に踏み切ることとしている。ここでは、その開発までの経緯などについて報告する。

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〔解説〕特集/排水設備の現状と課題
排水技術の動向(2)事務所ビルの排水システム
関 五郎

空気調和・衛生工学 75‐3(平成13‐3)pp.199〜205

衛生設備においては水資源の確保という視点から地球環境を考慮し、これまでにリニューアル対応のさまざまなシステムが開発されている。そのなかで、今回紹介する超節水型便器の開発は目覚ましく、大便器洗浄において従来13l/回の洗浄水を使用していたが、7l/回での洗浄が可能となった。また、諸外国の例として、米国やブラジルでは6l/回の洗浄が実現している。
そこで、この超節水型便器を導入した事務所ビルにおいて、改修前後に水使用量の実態調査(改修後も計測小)を行った。今回は、その調査結果の一部を紹介する。

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〔解説〕特集/排水設備の現状と課題
排水技術の動向(3)ディスポーザ排水・通気システム
前島 健

空気調和・衛生工学 75-3(平成13‐3)pp.207〜212

平成7年度から、幾つかの住宅用および業務用のディスポーザ排水システムが認定を受け、集合住宅をはじめ多くの建物にディスポーザが設置されるようになった。 平成12年4月の建築基準法施行令の改正により、排水のための配管設備に関する建設(現風土交通)大臣の認定もなくなった。そのため、今後はディスポーザ排水システムは国土交通大臣の認定を必要とせずに設置できるが、施行令第129条の2の5を守ることと、その排水を公共下水道へ排出する場合には、公共下水道管理者との打ち合わせが必要であり、公共用水城へ排出する場合には、水質汚濁防止法の規定に適合することが必要である。また、国土交通大臣による評定に平行して、国土交通省建築研究所においては、ディスポーザ排水システムの実験を行った。

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〔解説〕特集/排水設備の現状と課題
排水技術の動向(4)特殊継手排水システム
高橋秀樹・仲石正雄

空気調和・衛生工学 75-3(平成13‐3)pp.213〜216

特殊継手排水システムは、高い排水能力と多口管継手機能を兼ね備えるため、配管スペースが狭い集合住宅やホテルなどで多く用いられている。
今回、HASS 218"集合住宅の排水立て管システムの排水能力試験法"が制定されたのを機に、排水能力の評価法と排水負荷算法を統一して各種特殊継手排水システムを同一基準で扱えるようにした。
今後は、伸頂通気管の大気開放部から下水管などの大気開放部までを一つの排水システムと考え、通気阻害となる要因が排水能力に与える影響と対策を明確にする必要がある。

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〔解説〕特集/排水設備の現状と課題
排水技術の動向(5)機械式排水システム
永山 隆・金子順也

空気調和・衛生工学 75-3(平成13‐3)pp.217〜221

排水を搬送するシステムとしては、位置エネルギーを利用した重力排水方式が広く使われてきた。しかし、最近ではポンプなどで排水する圧送排水方式や、配管内を減圧して排水を吸引する真空排水方式などの電気エネルギーを用いた機械式排水システムが採用されるようになってきた。
ここでは、小型床置き形排水槽またはヘッダに排水ポンプを取り付ける圧送排水方式と屋内真空排水方式について、種類や特徴、適用例などを概説し、課題と今後の展開を述べる。

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〔解説〕特集/排水設備の現状と課題
排水設備の課題
山田賢次・中村 勉・小川修一

空気調和・衛生工学 75-3(平成13-3)pp.223〜227

排水設備が適切に機能するためには、設計、施工、および維持管理が適切であることが必要である。HASS 206や建設省の告示による技術の普及と長年の維持管理の経験から、ある一定水準は一般にも確保されるようになった。
しかし、生活水準の向上と研究開発の進展により、新たなシステム、工法、設計法などが考案され、その技術が定着したためと、より機能性・経済性の向上を目指した課題も発生しており、その適正な解決が求められている。

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〔資料〕
竣工設備一覧による設備概算用データ分析結果
(続報‐2)空気調和・換気設備
小坂信二・山岸秀嗣

空気調和・衛生工学 75-3(平成13-3) pp.229〜238

当学会誌"空気調和・衛生工学"の毎年2 月号に、"竣工設備調査用紙一覧"が掲載されている。前報に引き続き、空気調和・換気設備の平成5〜9年度までの5年間の約30建物用途について概算用計画数値として単位面積あたりの空調諸室の割合、動力などの分析を行った。空気調和・換気設備工事費、冷水、冷却水配管使用管材についても分析した。5年間の空気調和・換気設備竣・データ4025件を使用して分析した。

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〔海外文献紹介〕
HVAC制御システムのコミッショニングのための基本ツールの開発とテスト
吉田治典・村井大介訳

空気調和・衛生工学 75-3(平13-3)pp.245〜252

本ツールは、コミッショニングの間によく発生する不具合や問題点を明らかにして、一連のテスト手順がこれらの不具合や問題点を検知できるように、また可能であれば診断まで行えるように開発された。テスト手順は、詳細なコンピュータシュミレーションと小型のAHU を用いた研究室実験と、また、最近コミッショニングが行われた商業用ビルの現場において開発された。その後、基本ツールは大型空調実験システムで試験された。本研究では、テストの方法、ならびに本手順が提供できる情報がどんなものかを示すために、実オフィスビルのHVACシステムで行われた種々のテスト結果を示す。

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