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インバータと高調波(4)
高調波とその発生メカニズム


竹谷是幸 中立電機(株)
key

キーワード:インバータ(Inverter),空調(Air Conditioning),省エネルギー(Energy Conservation)

1. 送配電電圧のひずみ

 電気エネルギー供給システムは,次のサブシステムに分割できる。
 1)
エネルギーの発生:発電所
 2)
エネルギーの伝送:送配電網
 3)
エネルギーの変換:変圧器,整流器
 4)
エネルギーの消費:負荷機器
 そして、すべての負荷機器は送配電網によって互いに連結されている。 このエネルギー供給システムに接続された個々の負荷機器は他の負荷機器に対して、 その機能に障害を与えるような影響を及ぼしてはならない。 つまり、発電所から供給される正弦波電圧を個々の需要家が勝手にひずませるようなことが あってはならないのである。
 配電電圧の正弦波形保持の問題は、一方では一般的な環境保護と品質保証に通ずるテーマであり、 他方ではEMC(電磁両立性)のテーマでもある。 
 というわけで、その系統に接続された工場の機器や装置のみならず家電機器にいたるまで、 正常に動作する電圧品質が保証されなければならない。電気は、空気や水と同様 に汚染されてはならないのである。
 電気エネルギーを最適に利用するためには、発電機から送配電網終端の負荷機器に いたるまでの間に電圧が何度も変換されなければならない。その変換手段の主なものは次のとおりである。
 1)
変圧器:電圧振幅のみをある決められた比率で変換し、周波数と正弦波は変化しない。
 2)
整流器とインバータ:電圧の周波数と波形を任意に変換し、調節して利用する。
 インバータによる周波数変換による機器運転は、大きな経済性を持っているがゆえに、 特に電動力応用の分野において増加し、その普及範囲を広げてきた。 しかし、インバータの前段に接続される整流器は、その原理からして必ず配電電圧の波形ひずみを伴うのである。
 整流器は、配電電圧をひずませるのみでなく、負荷機器の端子電圧や負荷電流もひずませる。
 いわゆる、これらの(整流器+インバータ)の送配電回路網に及ぼすそ(遡)及効果がどのぐらい大きく、 またどの程度までなら許容できるかということについて、技術的に十分に調査検討されて、 その対策が講じられなければならないのである。
 この配電回路電圧および機器端子電圧のひずみは、主に次のパラメータに依存している。
 1)
整流器の結線方式、その数量、整流器の動作状態
 2)
負荷の種類
 3)
送配電回路の方式とその回路定数

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