〔解説〕
水道水質管理を巡る最近の動向―化学物質、病原性微生物対策を中心として
荒井真一

空気調和・衛生工学 74−6(平12−6) pp.443〜450

ダイオキシン類の水道水質監視項目への指定、クリプトスポリジウム暫定対策指針に基づく対策、フタル酸エステル類など水道水中内分泌かく乱化学物質の調査結果、簡易専用水道の衛生管理対策および地方分権・規制緩和など水道水質管理の最近の状況を示すとともに、生活環境審議会水道部会において、制度的検討を含めて今後の方向について議論されていることを紹介する。

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〔報文〕
第9回国際交流視察団報告―2000年ASHRAE冬季大会と規制緩和・IT技術革命で活気づく米国の現状
宮田洋一

空気調和・衛生工学 74−6(平12−6) pp.451〜461

今回我々は、空気調和・衛生工学会主催の第9回国際交流視察団として、総勢25名で、ダラス市にて開催されたASHRAE Winter Meetingに出席した。全米各地はもとよりヨーロッパ、アジアのほか世界の25箇国から、研究者、技術者ら約3000名が参加し、活発な議論が繰り広げられた。また、同時期に市内のコンベンションセンターでは国際冷凍空調(AHR EXPO 2000)が開催され、1000社を超える企業が出展し、参加者は主催者側の推定で約20000名と大変な盛況であった。またこの機会を利用して、現在米国では、多様な新規参入企業による新しいエネルギーサービス事業が展開されているため、その現状を調査する目的で、米国中西部の公的研究機関と企業5箇所を訪問し、関連施設の視察ならびに研究者らとの有益な情報交換を行った。

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〔海外文献紹介〕
置換換気の性能評価と設計指針
村田敏夫 訳

空気調和・衛生工学 74−6(平12−6) pp.491〜499

本論文は、一般的な置換換気システムを、高い冷房負荷を持つ米国の熱および気流境界条件の、小規模な事務所・パーティションを持つ大規模な事務所・教室・工場に適応した場合の性能を評価する。適切な設計の置換換気は、微風速、足下と頭部での小さな温度差および少ない不満足率という快適な温熱環境を維持することができる。
従来の混合換気と比較して、置換換気では汚染物質の発生が発熱を伴う場合は、良好な室内空気質を提供することができる。空気齢は小さく、換気効率は高くなる。
北欧での事例および筆者らの米国の建物における調査を踏まえ、本論文では米国における置換換気に関する設計指針の策定を行った。

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〔海外文献紹介〕
性能検証過程の実施
市橋迪訓・中原信生 訳

空気調和・衛生工学 74−6(平12−6)pp.500〜504

空調設備の性能検証過程の実施は、HVAC(空調)設計者の責任である。設計したシステムが設計の意図に従って施工され、正常に作動し、発注者の希望に十分沿ったものになっていることを検証するのが、設計者の専門家としての責任であり最重要事項でもある。
性能検証は、建築工事の工程内で作業の一部分であり、性能検証過程についても契約書に記載しておかなければならない。設計者が専門家として作業を順調に進めるためには、仕様書のなかで性能検証に関する要項をしっかりと規定しておく必要がある。設備の運転、設備の保守管理を行うメインテナンスチームの編成などをはじめとして設計者の責任により、その目的が達成されることになる。性能検証など、責任の一端を果たせなければ、作業は失敗となり、さらには法律的な訴追を受けることにもなりかねない。

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〔海外文献紹介〕
性能検証過程の文書化
吉田新一・中原信生 訳

空気調和・衛生工学 74−6(平12−6) pp.505〜512

最近行われた建築物とシステムに関する調査によって、問題の90%が性能検証(コミッショニング:Commissioning)の不適切な文書化に関連していることが明らかになった。また、米国におけるほとんどすべての商業および公共施設では、何らかの書類の改ざんが行われていることも衆知のことである。適切な文書化手順が適切に選択され実行されれば、これらの問題は事実上根絶できるものと思われる。
性能検証過程の最終目的は、@発注者、設計者(Designer)、請負業者間の開かれたコミュニケーションを維持すること、A施設の設計および施工が工期と予算に合わせて行われていることを確認すること、B発注者(Owner)が望むとおりのものを入手するのを確かめること、の3点である。本書の目的は、上記の目標を達成するために遵守すべき性能検証文書化手順の概要を述べることである。

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