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燃焼と地球環境(1)
エネルギー資源問題と地球環境


岡崎 健
東京工業大学理工学研究科機械制御システム専攻
key

キーワード:化石燃料(Fossil Fuel)、地球環境(Global Environment)、地球温暖化(Global Warming)、酸性雨(Acid Rain)、水素エネルギー(Hydrogen Energy)

1. エネルギー大量消費の現状
人間の快適な生活や高度な経済活動を支えている基盤はエネルギーであり、その一次エネルギー源の大部分、世界的にみて90%を石炭、石油、天然ガスなどの化石燃料の燃焼に依存している。地球温暖化や酸性雨をはじめとする地球環境問題の本質的原因は、図−1に示すような化石燃料消費のたったここ50年程度での驚異的な急増と大量消費(ほとんどが燃焼)であることを忘れてはならない。

図-1
出典 国連エネルギー統計など
図-1 世界のエネルギー消費の推移

また、これによりエネルギー資源の枯渇も目前に迫っている。残された可採年数は石油45年、天然ガス65年、石炭230年といわれている。もちろんこの可採年数は、確認埋蔵量の増加や利用、消費の節約、効率化によって延期されるし、生産量・消費量が増大すれば短縮される。しかし、石油や天然ガスのような比較的クリーンな化石燃料を、今後50年のオーダで大量に消費し続けることは困難で、その後は主として石炭に頼る道を避けては通れないこと、またそれも数百年で枯渇するであろうことは間違いない現実である。この状況をまとめて、図−2 1)に示すが、今後化石燃料にとって変わるような大量の新エネルギー源の開発がなされなければ、人類はエネルギー資源と環境の両面から、深刻な状況に遭遇することになろう。これに、経済成長の維持を加えて図−3のように、3E〔Environmental Protection(環境保全)、Energy Security(エネルギーセキュリティ)、Economic Growth(経済成長)〕の調和を図っていくことが、今後のエネルギー、環境対策に要求され、徹底したエネルギー有効利用と並んで、非化石エネルギー供給の促進が必要となる。そのためには、太陽や風力などの自然エネルギーの大幅導入は不可欠であるが、バイオマスも含む新エネルギーの一次エネルギー供給に占める割合は、表−1のように、1996年度で1.1%であり、2010年度の目標値でも3.1%にとどまっており、たとえ大きく上方修正したとしても、量的寄与からいって、これだけで地球環境問題の本質的解決にそのままつながるわけではない現実も十分認識したうえで、利用サイドからの負荷平準化なども含めて、いろいろな方策のベストミックスとして自然環境との調和の最適化を考えていかなくてはならない。

図-2
出典 クリーンコールサイエンスハンドブック(1997),CCUJ
図-2 長期的にみた化石燃料消費の将来予測

図-3
図-3 3Eの調和をいかに図るか


表-1 日本における新エネルギー導入の実績と目標(供給サイド)

エネルギー分野 1990年度実績 1996年度実績 2010年度目標
基準ケース 対策ケース
太陽光発電 0.9万kW(0.2万kl) 5.7万kW(1.4万kl) 23万kW(6万kl) 500万kW(122万kl)
太陽熱利用 126万kl 104万kl 109万kl 450万kl
風力発電 0.3万kW(0.1万kl) 1.4万kW(0.6万kl) 4万kW(2万kl) 30万kW(12万kl)
廃棄物発電 48万kW(44万kl) 89万kW(82万kl) 213万kW(282万kl) 500万kW(662万kl)
廃棄物熱利用 3.7万kl 4.4万kl 12万kl 14万kl
温度差エネルギーなど 1.8万kl 3.3万kl 9万kl 58万kl
黒液・廃材など 503万kl 490万kl 517万kl 592万kl
合 計
(一次エネルギー総供給に占める割合)
679万kl 685万kl
(1.1%)
940万kl
(1.3%)
1910万kl
(3.1%)

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