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2. 特許分類
2.1 国際特許分類(通称IPC)1),2)
特許情報は、特許調査の便宜を図るため、一定のルールに基づいて分類され、コード化された記号番号が付番されている。これが、国際特許分類(IPC:International Patent Classification)と呼ばれているものであり、世界共通の分類体系に従っている。また、この国際特許分類に加え、特許調査をさらに容易にするために、日本固有の分類体系に従ったコードも付番きれている。

国際特許分類は、特許情報の技術内容に応じて分類されており、技術を機能別に分類した体系を基調としつつ特定用途へ適用する分野別分類を加味したものである。この分類は、欧州統一特許分類から発展し、現在は世界のほとんどの特許情報に付番されている。国際特許分類の目的は、次のとおりである。
1)
特許庁や利用者にとって、有用なサーチツールとして利用されること
2)
特許情報の整理が容易になること
3>
特許情報を利用者へ普及させること
4)
特定技術分野の調査の基礎となること
5)
工業所有権の統計作成の基礎となること
この目的に従い、国際特許分類は5年ごとに改訂され、現在はIPC第6版による分類となっている。2000年には、IPC第7版に改訂される予定である。

図−4に国際特許分類の構成を示す。この図の“F24F6/00311 A”は分類コードの例示であるが、“セクション”、“クラス”、“サブクラス”、“グループ”が国際特許分類である。例示では、“F24F6/00”が該当する。


図-4 国際特許分類の構成

“セクション”は、すべての特許情報を“A”から“H”の八つのアルファベット大文字記号に区分した1けたの表示である。表−1の“セクション”と“名称”に示されるように、八つの分野に区分される。“クラス”は、“セクション”を細分化したものであり、2けたの数字で表示する。表−1の“クラス”と“名称”に示されるように、より細かい分野に区分される。“サブクラス”は、“クラス”を細分化したものであり、1けたのアルファベット大文字で表示する。図−4の“F24F”は空気調和、空気加湿、換気などの分野を示している。

“グループ”は、“サブクラス”を細分化したものであり、“メイングループ”と“サブグルーブ”で表示する。

以上の国際特許分類は国際的に統一されているが、日本ではこれに加えて、日本固有の分類体系に従ったコードを付番している。それが、“識別記号”と“分冊識別記号”である。

“識別記号”には、“展開記号”と“ファセット分類記号”の2種類があり、“展開記号”は国際特許分類の“グループ”を細分化した3けたの数字で表示し、“ファセット分類記号”は国際特許分類の所定の“グループ”において異なる観点から分類した3けたの英文字で表示する。
表-1 国際特許分類IPCの一覧表
セクション 名 称 クラス 名称(抜粋)
A 生活必需品 A01
A21〜A24
A41〜A47
A61〜A63
農業、林業、畜産、漁業
ベイキング、肉処理、食品、たばこ
衣類、履物、貴金属、手持品、ブラシ製品、家具
医学、人命救助、スポーツ、ゲーム、娯楽
B 処理操作:運輸 B01〜B09
B21〜B32
B41〜B44
B60〜B68
粉砕、分離、噴霧、機械的振動、清掃、廃棄物処理
金属加工、工具、セメント加工、プラスチック加工
印刷、製本、筆記具、装飾技術
車両、鉄道、船舶、航空機、運搬、巻上げ、瓶
C 化学:冶金 C01〜C14
C21〜C30
無機化学、水、セメント、肥料、有機化学、石油、ビール
鉄冶金、冶金、金属質材料への被覆、電気分解、結晶成長
D 繊維:紙 D01〜D07
D21
糸、繊維、ロープ
製紙
E 固定構造物 E01〜E06
E21
道路、水工、上水、下水、建築物、錠、かぎ(鍵)、戸、窓
地中削孔
F 機械工学:照明:加熱:武器:爆破 F01〜F04
F15〜F17
F21〜F28
F41〜F42
機械設備、燃焼機関、原動機、流体用ポンプ
流体アクチュエータ、機械要素、ガス液体貯蔵
照明、燃焼装置、加熱、換気、冷凍、乾燥、炉、熱交換
武器、弾薬、爆破
G 物理学 G01〜G12
G21
測定、光学、写真、時計、制御、調整、計算、信号、教育
核物理、核光学
H 電気 H01〜H05 電気素子、発電、電子回路、電気通信技術、その他の電気技術

2.2 Fターム
特許情報は膨大であり、毎年確実に増加しているとともに、技術の進歩に伴って複合化された技術が増えつつある。このような状況下では、さまざまな切りロで特許調査を行う必要が生じる場合がある。この要求にこたえるのがFタームである。

Fタームは、File Forming Termの略であり、日本固有の分類体系に従ったコードである。これは、複雑に多様化した技術を多くの観点(例えば、目的、対象物、構成)から解析して分類したものであり、国際特許分類のわく(枠)を越えた検索を可能とし、“F1(File Index)”と“(狭義の)Fターム”からなる。図−5に国際特許分類とFタームの関係を示す。“FI”は、国際特許分類の“サブグループ”を細分化したものであり、特許庁審査官が従来審査の基礎としていた記号から発展したものである。“Fターム”は、テーマと呼ばれる特定技術範囲において、さまざまな観点に基づいて分類し、各観点をさらに展開してマトリックス化したものである。
図-5
図-5 IPCとFタームの関係

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