〔解説〕
特集●建築・設備における電磁シールド技術
建築における電磁環境に関する問題
森田哲三

空気調和・衛生工学 74−1(平12−1) pp.3〜7

建築によって制御するべき環境要因のなかで、電磁波を対象として調査・研究する委員会活動が日本建築学会の環境工学委員会の参加で行われている。 この建築電磁環境、今までの環境要因と主に次のことが異なると思われる。
1) 人間の五感にとらえることのできないもの(電磁波)が対象
2) 1秒間に30万km動くという人間離れしたスケール感のものが対象
3) 周波数帯域が幅広い
本論ではこのような特異性を基に、建築において電磁波を環境要因として制御するには現時点でどのような問題があるか、主な問題を記した。

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〔解説〕
特集●建築・設備における電磁シールド技術
設備分野における電磁気の影響に関する問題事例
阪田総一郎・高橋 惇

空気調和・衛生工学 74−1(平12−1) pp.9〜14

LSI(Large Scale Integrated Circuit)、LCD(Liquid Crystal Display)、HDD(Hard Disk Drive)などの電子デバイスや電子システムの製造ラインでは、 静電気放電による製品不良を防止するために、製品およびその周囲の帯電を除去/防止する静電気対策が実施される。静電気対策は、接地と、 コロナ放電極から発生した空気イオンによって、帯電を中和するイオナイザの二つの技術が組み合わされる。イオナイザに内蔵された高圧電源、高圧ケーブルなどが 静電気放電によるノイズ発生源となることが多い。除電器全体の電磁シールド技術の開発が望まれる。

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〔解説〕
特集●建築・設備における電磁シールド技術
電気シールド技術の現状(その1)
電磁シールド材料と磁気シールド材料
奥野功一・岡ア靖雄

空気調和・衛生工学 74−1(平12−1) pp.15〜18

電磁波による障害の解消“低電磁界空間の創出”には、電磁シールド材料や磁気シールド材料を使用する必要がある。 周波数10kHz以下電磁波では、磁気シールド材料を、それ以上の周波数域では電磁シールド材料を使用する。電磁波と磁気シールドでは、 そのシールドの仕組みが異なり、必要とされる材料特性も違ってくる。電磁シールド材料は、電磁波を反射もしくは吸収することにより シールドし、磁気シールド材料は磁器を材料内に集めることによりシールドする。本稿では、電磁シールドと磁気シールドの材料について 二つ分け、その基本特性から実際の使用事例まで解説する。

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〔解説〕
特集●建築・設備における電磁シールド技術
電気シールド技術の現状(その2)
医療施設における電磁シールド対策
黒崎幸夫・石橋孝一

空気調和・衛生工学 74−1(平12−1) pp.19〜23

医療施設においては、オフィスと同様に、電磁波に関するさまざまな障害事例が報告されている。この要因は、電磁環境を構成する医療機器や無線、そして建築設備機器などから 発生する電磁波の影響による。これらの障害対策は、基本的には機器の外来雑音に対する免疫性(イミュニティ)を上げることである。それ以外の方法としては、機器を使用する部屋に 磁気シールド対策を施したり、電源線にフィルタを設置する方法がある。
本稿では、“医療施設における電磁シールド対策”と題し、その概要と施工例および留意点について述べる。

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〔解説〕
特集●建築・設備における電磁シールド技術
建築設備における電磁シールドの実例 (その1)
炭酸繊維混入ポリカーボネート板を用いた電磁シールドビル
吉田克雄

空気調和・衛生工学 74−1(平12−1) pp.25〜31

炭素繊維は、導電性があるだけでなく、混入モルタルにした場合は、内部で電磁波の損失が大きく、またさびないため、耐久性にも優れている。
そこで、(株)大林組は大阪ガス(株)と共同で、炭素繊維をモルタルに混入したポリカーボネート(PCa)板を開発し、十分な電磁シールド性能があることを確認した。
本報では、開発した炭素繊維混入PCa板を外壁に用いて、実際にシールドビルを計画し施工したので、これについて報告する。竣工後に、電磁シールド性能を測定し、目標とした 電磁シールド性能が十分得られていることを確認した。

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〔解説〕
特集●建築・設備における電磁シールド技術
建築設備における電磁シールドの実例 (その2)
シールドルームの微振動に起因する時期ノイズ対策
山崎慶太・阿部隆之・亀井義宣

空気調和・衛生工学 74−1(平12−1) pp.33〜39

生体磁気計測などの微少磁界計測の計測感度に大きく影響する環境磁気ノイズのなかで、磁気シールドルーム(MSR)によっても低減ができない、MSR自体の振動に起因する数十ヘルツ以下の磁気ノイズと振動の関係を明らかにするとともに、その低減方法について検討した。

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〔技術報告〕
仮設鋼管山留めを有効利用した蓄熱システムの計画・設計・施工法(その2)設計・施工編
菅野弘道・高橋隆司・相楽典康・泉山浩郎・金子千秋・坂本宣夫・黒澤太雅・柿本龍二

空気調和・衛生工学 74−1(平12−1) pp.41〜49

本報告は、仮設鋼管山留めを有効利用した蓄熱システムについて、(その1)計画編、(その2)設計・施工編、(その3)蓄熱槽の性能編とし、今回は設計・施工編について述べる。本システムは、仮設鋼管柱列山留め壁に用いられる鋼管を蓄熱槽などへ転用を図り、空間的にも コスト的にも優れた設備タンクスペースを提供しようとするものである。設計・施工編として、蓄熱槽への転用を考慮した仮設鋼管山留めの設計、鋼管蓄熱槽の設計・構造細目・施工、およびメンテナンスについて報告するとともに、モデル建物に対する鋼管蓄熱槽の検討事例を紹介する。

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〔報文〕
ASHRAE視察団報告“1999年ASHRAE冬季大会などにみる米国のIAQおよび換気研究・産業の動向
池田耕一

空気調和・衛生工学 74−1(平12−1) pp.51〜58

今回我々は、茎調和・衛生工学会主催の第8回国際交流視察団として、総勢12名で ASHRAE Winter Meeting に出席するとともに、米国東海岸の興味ある施設を数箇所見学する機会を得た。今回の ASHRAE 冬季大会は、好調な米国の景気を反映してか、展示会をはじめとする各種行事はかなり盛大なものであり、 初めて参加する団員のなかには、かなりの感銘を受けた人もいたようであった。各種施設見学については、いずれの施設とも見学に際しての問題は一切なく、現地での対応は極めて良好で、通訳も比較的熟達した人たちばかりで、すべてが順調に進んだ。
以下に、参加者が分担して執筆した報告書を、団長である筆者が要約したものを示す。

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〔海外文献紹介〕
活性汚泥法のコスト最小化
奈良松範 訳

空気調和・衛生工学 74−1(平12−1) pp.75〜80

本論文は、ばっ気槽内に維持されるべき生物固形物の量が、最適 MLSS に関係していることを初めて示したものである。脱窒や生物学的栄養塩類の除去を行っている高濃度の生物固形物を維持しているプラントでは、低濃度の生物固形物で運転しているプラントよりも高い MLSS で設計されている。 同時に、最初沈殿池を設置するプラントは、これを設置しないプラントよりも高い MLSS で設計されている。
最小のシステムコストにおける MLSS 値は、ばっ気槽と二次沈殿槽とコストカーブを用いて決定することができる。 複数のユニットを設置するプラント(例えば、マサチューセッツ州、ボストンの Deer Island 処理プラント)では、各々の追加されたばっ気槽や二次沈殿槽のコストが比較的一定の場合には、二次沈殿槽を追加したことによる効果は必要なばっ気槽が減少することに結び付けて評価することができる。

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